飛び級でプロ契約を結んだガンバ大阪GK荒木琉偉(17)が、今季中のトップチームデビューを目指す。
昨年10月、17歳の誕生日にプロ契約が発表された守護神候補は、トップのGKチームに加わって、刺激的な日々を過ごしている。10日は大阪・吹田市内の練習場での2部練習に参加。午後に行われたシュート練習の場面では次々にシュートストップして、フィールドプレーヤーの先輩たちから何度も「ナイスセーブ」の声を受けた。厳しいトレーニングに疲労も見せながらも「昇格できてうれしい。でもまだまだこれから」と堂々と話した。
プロ契約ではあるが、今季はユースの試合にも出場できる2種登録。日々の練習はトップチームの一員として参加し、メンバー入りがかなわない場合には、ユースで実戦経験を積むことになる。どちらにしても成長できるよう考慮された環境ではあるが、荒木に甘えの考えはない。「ユースの試合に行かなくてもいいのが1番いいこと。できるだけトップに関わりたい。毎回の練習からアピールして、できるだけ早く試合に関わっていきたいです」。東口順昭(38)や一森純(33)といった名手たちがライバルになるが、貪欲な姿勢でデビューを見据える。
25年は代表活動でも重要な年になる。2月には飛び級で選出されてきた世代がU-20アジアカップ(アジア杯)中国大会を戦い、勝ち抜けば9~10月に行われるU-20ワールドカップ(W杯)チリ大会に向かうことになる。まずはU-20アジア杯に向けて「自分がスタメンで出て、日本を優勝させられるようにしたいです」。力強く言い切った荒木が、さまざまなチャンスが待つ1年での成長を楽しみにさせた。【永田淳】