現在、選手登録が抹消されているバルセロナのスペイン代表MFダニ・オルモ(26)と、スペイン人FWパウ・ビクトル(23)に対し、スペイン政府のスポーツ上級委員会(CSD)が暫定措置を講じる方向に動いている、とスペインのラジオ局カデナ・セルが7日に報じた。
両選手は、バルセロナが財政難によるサラリーキャップ(選手の契約年数に合わせて分割された移籍金や年俸などの限度額)の問題を慢性的に抱えていることで、元日から選手ライセンスが失効した状態にある。
バルセロナが状況を覆すために訴えを起こしたところ、CSDは上訴には強い法的根拠があると理解。2人の選手登録を一時的に認める可能性があるという。
しかし、この暫定措置はダニ・オルモとパウ・ビクトルが今季最後までプレーできることを意味していない、とも同メディアは伝えている。この後、CSDの法務部がバルセロナから提出された52ページに及ぶ文書を精査。3カ月以内に最終的な裁定を下す予定であり、その間、両選手は普通プレーできるようになるとのことだ。
また、同メディアによると、サウジアラビアで開催されるスペイン・スーパーカップに関しては、8日の準決勝ビルバオ戦には出場できない一方、決勝に進出した場合、参加できる可能性があるようだ。
この件について、スペイン紙ムンド・デポルティボがスポーツ上級委員会に確認したところ、まだ何の決定も下していないという。バルセロナ側もまだ正式通知を受けていないが、手応えを感じている、と伝えている。(高橋智行通信員)