BSテレ東は1日「エース達のなぜには物語がある 田中将大と前田健太と菅野智之のなぜにはドラマが」を放送。巨人から海外FA権を行使してオリオールズへの移籍が決まった菅野智之投手(35)が、変化を恐れない姿勢から得た経験を語った。
菅野は20年、ワインドアップからはじめに腕を三塁方向へひねって投球するフォームに変更し、リーグ最多の14勝でMVPを獲得。その後も変化を加えながら24年には4度目のリーグ最多勝、3度目のMVPに輝いた。
変化を恐れない姿勢について「同じ事やり続けるのってすごく退屈なんですよ。やっぱり新しいことに手を出したくなるし、それを周りが変化って言ってくれるから。何かプラスのことなんじゃないかなって思ってやっていたと思います」と語った。
だが菅野は「でもそれって間違いっていうのに気づいた」と続けた。変化を続ける中で、21年の6勝、23年自己ワーストの4勝など苦しんだ時期もあった。「やっぱり原点にかえって、今までやってきたことを見つめ直す。いろんな事をしてきたからこそ気づけた部分であって、そういう時間ってないに越したことはないんですけど。そういう経験がないと気づけなかったことなので、僕は決して遠回りしたと思ってないです」と、経験を重ねたゆえにうまれた言葉を並べた。
ただ、変化が「悪」という認識ではない。「変わるのはやっぱり楽しいし、ここまで来て怖さはない。楽しむしかないし、いくらでも僕は変化できる自身はあるので。そういう自分のためにも、いろんなものを吸収していきたい」と、夢のメジャーの舞台を前に明かした。
AP通信によると、オリオールズとは1年契約で年俸は1300万ドル(約20億1500万円)。年俸以外にオールスター選出で5万ドル(約775万円)。サイ・ヤング賞受賞で10万ドル(約1550万円)などのボーナスが加わる。