大谷級ボディーで虎初の快挙だ! 阪神ドラフト2位で報徳学園(兵庫)から入団した今朝丸裕喜投手(18)が2日、兵庫・西宮市内で自主トレを公開した。将来のエース候補として期待される最速151キロ右腕は現在の体重77キロからの増量計画を披露。その上で、球団では史上初となる高卒1年目でのプロ初登板&初勝利を目標に掲げた。
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晴れやかな空のもと、今朝丸が体を動かした。兵庫県出身で西宮市内の高校に通っている右腕は、年明け早々、地元でトレーニングを実施。ルーキーイヤーが幕を開けた。今年の目標を問われると色紙に「体を大きくする」と力強く書き込んだ。さらにその上で、秘めたる目標も明かした。
「もちろん初先発で勝ちたい。プロ初勝利を挙げられたらいい」
狙うは前回のへび年の再現だ。高卒1年目での初勝利となれば球団では新人の13年に10勝を挙げた藤浪(メッツFA)以来となる。超高校級の右腕にとって大先輩は意識する存在だ。同じ関西では1学年上のソフトバンク前田悠が昨年10月に1軍デビュー。「高校の時に世代NO・1ピッチャーと言われていて目標にしていたので抜かしたい」。先輩左腕よりも早い1軍昇格と同投手が逃した初先発初勝利が目標だ。
目標達成へまずは体作りだ。現在は187センチの高身長で体重77キロと細身の体形。甲子園にも出場した昨夏など高校野球期間は、夕食前にラーメン、間食におにぎりを食べるなど、多いときは1日10食近くで体重維持などに取り組んでいた。入寮後も「量をしっかり食べて、体を大きくしないと、プロの世界では通用しない」と気合十分だ。90キロ以上まで体重を増やすことが目標。イメージは「(ドジャース)大谷さんのちょっと手前ぐらい」と笑った。
3月からは尼崎市に開業予定の新2軍施設「ゼロカーボンベースボールパーク」で体作りなど鍛錬を積む。寮も同施設に移転するため、新施設で野球に没頭できる環境だ。新生活に向けて「イメージは自分の頭にわいてきている。1年目が終わったら結構体が大きくなっているんじゃないかな」と目を輝かせた。心身ともに大きくなって1年目からファンを沸かせる。【塚本光】
◆今朝丸裕喜(けさまる・ゆうき)2006年(平18)6月2日生まれ、兵庫・神戸市出身。東灘小3年時に横屋川井少年野球部で野球を始め、本庄中では関メディベースボール学院中等部に所属。報徳学園で1年秋からベンチ入り。2年春と3年春は2年連続センバツ準優勝に貢献し昨夏は甲子園に出場。昨秋、阪神にドラフト2位指名されて入団。背番号28。最速151キロ。遠投100メートル。187センチ、77キロ。右投げ右打ち。
◆虎の高卒ルーキープロ初勝利 阪神のドラフト制後の高卒新人勝利は5人。初勝利まで要した試合数は67年江夏5試合目、83年御子柴2試合目、86年遠山4試合目、10年秋山2試合目。13年藤浪は3試合目。初登板初勝利となれば球団初となる。