<全国高校サッカー選手権:上田西2-0矢板中央>◇2日◇3回戦◇フクアリ
長野・上田西(7大会ぶり3度目)が栃木・矢板中央(2大会連続14度目)を2-0で撃破し、8強進出を決めた。前半3分、PKのピンチをGK牧野長太朗(3年)が左に飛びストップ。好セーブで流れを引き寄せると、同11分、右ロングスローの流れからDF東風谷(こちや)宗太(3年)がDF和泉亮哉(3年)のシュートのこぼれ球を押し込んで先制。後半は自陣で我慢の時間が続いたが、同21分に左ロングスローからFW柳沢纏(まとい、3年)がヘディングシュートで加点した。
上田西は17年度に県勢初の4強入りを果たしたが、その後は低迷。県予選準優勝3度、8強3回と苦しんだ。主戦場はプリンスリーグ北信越ではなく、県リーグ。強豪校の練習場は人工芝が主流の中、土の上で練習を積む。それでも白尾秀人監督のもと、ハードワーク、速攻と遅攻の使い分け、そしてセットプレーに磨きをかけ矢板中央の「赤い壁」をブレークした。
就任2年目の17年度に全国4強に導いた白尾監督は、高2年の終わりに鹿児島・与論から名門の長崎・国見に転校。プロで活躍後、指導者の道では故小嶺忠敏氏のイズムを受け継ぎ、上田西のチームカラーである「黄色のハードワーク集団」を作り上げた。