元日本代表で鹿島ユース監督の柳沢敦氏(47)が、来季からトップチームのコーチに、就任することが20日、分かった。柳沢氏は、14年に仙台で現役引退し、15年に、鹿島トップチームのコーチに就任。19年1月に鹿島のユースのコーチに就任し、21年からユース監督を務めてきた。今回が2度目のトップチームコーチとなる。
柳沢氏はユースでは熱い指導で定評があり、23年にはプレミアリーグ関東で優勝。プレミアリーグ参入戦を勝ち抜き、高校サッカー最高峰の舞台へと導いた。今季は、プレミアリーグEASTで優勝争いを繰り広げ、最後は優勝した横浜FCユースに得失点差で届かず2位だった。だが、既にトップに同行しているFW徳田誉(3年)ら逸材を育てており、ともに鹿島の黄金期を支えた中田浩二フットボール・ダイレクター(FD)が、トップチームコーチの招聘(しょうへい)に動いた。
鹿島は来季から川崎Fで8年間で7つのタイトルを獲得した鬼木達監督の就任が決定している。コーチングスタッフには、今季途中から鹿島を指揮した中後雅喜氏(42)、かつて鹿島と熱いライバル関係にあった元磐田の日本代表DF田中誠氏(49)が内定。そこに、鹿島のエース番号「13」を背負った柳沢氏も加わる。選手の補強面でも、今季得点ランキング2位のC大阪FWレオセアラの獲得も決定的だ。16年度を最後に国内タイトルから遠ざかる鹿島が、タイトル奪還へ強固な体制を整えている。