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【データで見る】楽天、まぶしすぎた辰己界隈 外野刺殺NPB新 守備率史上最高 後半安打数1位


楽天の辰己涼介が2024年シーズンで驚異的な記録を残し話題となった。主に中堅を守る辰己は、外野手としてシーズン最多の397刺殺という新記録を達成。これまでの記録は1948年に巨人の青田が残した391刺殺で、76年ぶりの更新となった。また、守備機会は404で、こちらも2リーグ制後初となる400超え。守備率も9割9分5厘と高く、2失策のみで安定した守備を見せた。打撃面では最多安打のタイトルを初めて獲得し、特に試合後半での打撃成績が顕著。1試合2本以上のマルチ安打を45試合で記録、リーグ最多の達成となった。楽天は他にも小郷が316刺殺を記録し、チームとしても外野守備の堅さが目立つ。これにより、同じチームで外野手が揃って300刺殺以上を達成するのは75年ぶりの快挙。このように攻守での活躍が際立ったシーズンとなった。

楽天辰己涼介(2024年10月9日撮影)

<データで見る2024ペナント・楽天(パ4位・67勝72敗4分)>

プロ野球の快記録や珍しい記録からシーズンを振り返る連載「データで見る24年」がスタート。全13回で、プロ野球を球団別に12回、最終回は日本人大リーガーを記録から分析します。第5回は楽天。

    ◇    ◇    ◇  

中堅を守る辰己が外野手シーズン最多刺殺397のプロ野球新記録をマークした。外野手の刺殺は、ほとんどがフライやライナーを捕球してアウトにした場合に記録され、守備範囲の広さを示す数字となる。これまでの上位は三振が少なく、打たせて取る投手が多かった1リーグ時代の選手で、48年青田(巨人)の391刺殺を76年ぶりに更新した。補殺と失策を加えた守備機会は404。こちらは歴代3位で、2リーグ制後に400以上は初めて。辰己は2失策しかなく、失策を除いた「刺殺+補殺」が402となり、48年青田に並び最多。守備機会10傑入りの中では、辰己の守備率9割9分5厘が1位だ。

辰己は22年が308刺殺、23年が347刺殺で、3年連続300刺殺以上の外野手は09~11年青木(ヤクルト)以来9人目。来季も300刺殺以上ならば47~50年青田、75~79年福本(阪急)に次いで3人目となる。今季の楽天は右翼の小郷も316刺殺をマーク。同一球団で外野手の300刺殺コンビは49年に中日の坪内と原田、阪急の玉腰と古川が記録して以来、75年ぶり6組目。辰己と小郷が守る楽天の右中間は、なかなか破れなかった。

打撃では自身初の最多安打のタイトルを獲得した。イニング別の成績を見ると、前半の1~5回は83安打で打率2割7分2厘。1~5回の安打数はリーグ6位だったが、6回以降は両リーグ最多の75安打を放って打率3割2分3厘を残した。試合の後半でよく打ち、1試合2本以上のマルチ安打が昨年の26試合(リーグ19位)からリーグ最多の45試合に増えた。143試合のうち142試合はフル出場。試合最後まで打って守って大忙しだった。【伊藤友一】

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