阪神が新助っ人野手として、今季メキシコリーグでプレーしていたラモン・ヘルナンデス内野手(28)の獲得に動いていることが17日、分かった。パンチ力のある打撃が魅力で、193センチ、102キロを誇る巨漢の大砲。また投手では、ジョン・デュプランティアー(30=前ブルワーズ)の獲得へ動いていることも判明。合意間近となっているニック・ネルソン投手(29=フィリーズFA)に加え、藤川阪神の外国人補強が間もなく完成する。
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藤川阪神の補強計画の完成が近づいてきた。新たな外国人野手として、今季までメキシコリーグでプレーしていたヘルナンデスの獲得に動いていることが分かった。かねて藤川球児監督(44)は「日本人にないタイプを探しています」と話していたが、193センチ、102キロを誇るインパクト抜群な巨漢の大砲だ。
14年にダイヤモンドバックス傘下でデビューし、19年までマイナーリーグでプレー。21年にメキシコリーグに活躍の場を移すと、22年にはオールスターゲームに出場するなど、リーグの中心選手として存在感を見せてきた。今季は82試合の出場で103安打、22本塁打をマーク。現在行われているドミニカ共和国でのウインターリーグでも、3本塁打を放つなど持ち味のパンチある打撃を見せている。
今季まで阪神でプレーしていたノイジー、ミエセスはともに来季戦力の構想外。指揮官は新助っ人野手の条件に、前川や井上ら若手の活躍をさまたげないことを挙げてた。「主軸で出るような選手はとらないです。右(打ち)で。レフト、三塁、一塁、守れるような選手」と話していたが、ヘルナンデスは条件にピタリと当てはまる。内外野を守ることができ、長打力を持つ新助っ人候補は、若手の育成とチーム力強化を両立させる存在になり得る。
来季の契約を結んだビーズリー、ゲラの両右腕に加え、今オフは新たに3人の新外国人の獲得を目指してきた。投手では合意間近となっているネルソンに加え、新たに先発候補で前ブルワーズのデュプランティアーの獲得に動いていることも判明。ダイヤモンドバックス時代は、若手有望株のトップクラスと位置づけられ、19年にメジャー昇格したが、故障などもあって伸び悩んだ。現オリックス平野と同僚で、今季前半はメッツ傘下3Aシラキュースで元阪神の藤浪とプレーするなど、日本人選手とも縁がある。
来季リーグ王座奪還を目指す阪神。2025年の助っ人軍団がもうすぐ出そろう。
◆ラモン・ヘルナンデス 1996年3月2日生まれ、ドミニカ共和国サントドミンゴ出身。14年にドミニカン・サマーリーグで、ダイヤモンドバックス傘下でデビュー。19年に米国ではキャリア最高の2Aに昇格し、同傘下でプレー。73安打11本塁打、打率2割3分6厘の成績を残した。マイナーリーグ6年間で通算472安打53本塁打、打率2割6分6厘。メジャー経験はない。22年にはメキシカンリーグ球宴に選出され、ホームランダービーにも出場した。今季メキシカンリーグでは82試合の出場で103安打22本塁打、打率3割1分3厘をマーク。193センチ、102キロ。右投げ右打ち。
◆ジョン・デュプランティアー 1994年7月11日生まれ、米デラウェア州出身。ライス大から16年ドラフト全体89番目でダイヤモンドバックスに指名され、19年にメジャーデビュー。同年は先発、中継ぎで15試合に登板し初勝利、初セーブも記録。21年にも4試合に先発。以降はドジャースなどとマイナー契約を結び、今年11月にブルワーズとマイナー契約。その後、再び自由契約に。メジャー通算19試合(先発7)、1勝4敗1セーブ、防御率6・70。193センチ、103キロ。右投げ左打ち。