東京6大学野球連盟による子どもたちの健やかな成長促進や健康への貢献を目的とした社会連携アクション「野球部グランドで選手たちと遊ぼう!」が14、15日の2日間にわたって行われた。
早大では4年生部員33人が参加し、東京・東伏見の同大グラウンドに112人の子どもたちが集結した。
楽天からドラフト5位指名を受けた吉納翼外野手(22)は開会式直後に、打撃のデモンストレーションで自慢の打力を披露。柵越え連発で、子どもたちから「うおー!」と大歓声を浴びた。
子どもたちとの触れ合いでは「ホームランきょうそう」のサポートを担当。吉納は「この子は飛ばすぞ~」「構えが(阪神の)近本選手みたい!」「積極性がいい!」と元気に声かけ。サインを求められると「転売するなよ~」とジョークを交えて持ち前の明るさを発揮し、常に子どもたちに囲まれていた。
この日で「WASEDA」のユニホーム姿は見納め。来年には幼少期から憧れたプロの舞台に飛び込む。
吉納にとって小学生時代のヒーローは-。「巨人の長野さん」と即答した。
小学校高学年では、地元愛知のナゴヤドームに足しげく通った。右翼席スタンドから観戦していた際、長野の粋な計らいでボールを「2度」投げてもらった思い出がある。
最初に飛んできたボールはキャッチできず、フェンスのへこんでいる部分に落としてしまった。その様子を見ていた長野は次のイニング間、再び吉納を目がけてボールを投げてくれた。「そこからもう長野さんが大好きです」。今でも鮮明に覚えているうれしい記憶だ。
来年からは同じプロ野球選手として顔を合わせる。「1軍に上がれるようになって、機会があればその話をしたいです」と感動の再会を待ち望んだ。