<明治安田J1:鳥栖3-0磐田>◇8日◇第38節◇駅スタ
3チームに可能性があった最終節の残留争いは、ジュビロ磐田がクラブ史上4度目のJ2降格となった。残留へは勝利が絶対条件のアウェー・サガン鳥栖戦で0-3の完敗で終戦。1年でJ2に逆戻りした。柏と新潟が残留を決めた。
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無抵抗でJ2に陥落した。磐田は最終戦で見せ場も作れなかった。今季はリーグ最多タイの68失点。直近3シーズンはJ1とJ2を行き来し、4度目の降格となり、横内昭展監督(57)は「サポーターに申し訳ない」と謝罪した。
選手編成の「失敗」が成績に直結した。今季は15選手が加入。昨季から約半数が入れ替わったが、補強が的外れだった。シーズンを通して稼働したのはGK川島永嗣(41)ただ1人。争奪戦の末に獲得したMF平川怜(24)も無得点と戦力になり切れなかった。
今年1月の新体制発表で藤田俊哉スポーツダイレクター(SD)は「戦える戦力」と話した。だが、大幅なメンバー変更の影響で昨季築いた土台は崩れた。多くの選手は「最後まで1つになっていた」と話したが、団結力だけで生き残れるほどJ1は甘くない。1度も1桁順位に上がれなかったチームを好転させられるメンバーがいなかった。
試合後、藤田SDはサポーターに向けて頭を下げた。だが、報道陣への対応はなく、スタジアムを後にした。残留できれば横内監督の続投も基本線だったが、来季去就は白紙。1年でのJ2逆戻りでまたしてもゼロからのスタートを余儀なくされる。【神谷亮磨】