来年も4冠を目指す。東都大学野球秋季リーグの個人タイトル表彰式が8日、都内で行われ、史上5校目となる大学4冠を達成した青学大の渡部海捕手(2年=智弁和歌山)が最高殊勲選手賞とベストナインで表彰された。
チームは今秋、リーグ戦でロッテ1位の西川史礁外野手(4年=龍谷大平安)、小田康一郎内野手(3年=中京)、広島1位の佐々木泰外野手(4年=県岐阜商)をケガで欠き、ピンチに。そんな中、渡部は打率3割5分6厘とリーグ2位の成績で4季連続のリーグ優勝に導いた。「ケガ人が出ても、全員が準備してやってきたので、チームは崩れることなく、出場した選手がしっかり結果を残すことができた。むしろチーム一丸となってやれたと思います」と胸を張った。
渡部には心に残るシーンがある。それは、西川、佐々木がケガで出場できなくとも、ベンチの最前列で声を出し、盛り立ててくれた姿だ。「決して腐ることなくやってくれた」。その声を背に、力強く戦うことができた。「全員で勝ち取った勝利だと思っています」。先輩たちに、チーム力を学んだ。
明治神宮大会後、佐々木、西川に「お前らならできるから」と、声をかけられた。「次は自分がチームを引っ張っていくんだ、という気持ちになりました」。新たな気持ちで来年も、チームの先頭を走る。