西武の高卒1年目杉山遙希投手(19)が8日、埼玉・小鹿野町の小鹿野総合運動公園野球場で野球教室を行った。育成の是沢涼輔捕手(24)とともに指導役を務め、キャッチボール、投球、守備、打撃のコツを身ぶり手ぶりを交えながら伝えた。「結構好き」だというバッティングでは、両翼90メートルある球場の右翼スタンドに飛び込む打球を連発。野手顔負けのパワーを見せ、集まった子どもたちを喜ばせた。
1年目の今季は2軍生活が続いたが、9月12日の楽天戦(ベルーナドーム)でデビュー。横浜高から同じく西武に入団した松坂大輔以来となる高卒新人初登板初勝利を期待されたが、3回0/3で6失点(自責0)とほろ苦い結果に。「プロの一番上の舞台で、ファームとも空気が違いました。いつも以上に緊張してしまった感じもあった」。
オフの風物詩番組でもデビュー。楽天戦でバランスを崩し転倒する場面がフジテレビ系列の「中居正広のプロ野球珍プレー好プレー大賞」に登場。杉山も番組は既にチェックしており「普段だったら起きないことでしたね。あれもちょっと苦いデビューになりました」と苦笑いを浮かべながら、「(今後は)少しでもいい意味で注目していただきたい」と前向きに捉えた。来季の目標はプロ初勝利。そのためにも「まずはしっかりファームでローテーション回れるように。けがしない体を作りながら、1軍で勝負できる選手になりたい」と意気込んだ。【平山連】