<J1昇格プレーオフ:岡山2-0仙台>◇7日◇決勝◇シティライトスタジアム
J1初昇格瞬間のファジアーノ岡山は、勝ったチームとは思えないような光景だった。
ひざに手を置く選手がいれば、うつ伏せで芝に倒れ込む選手の姿も。それほどまでに全てを出し尽くした結果の勝利だった。
岡山らしさを出した戦いでの勝利に、木山隆之監督は涙ながらに「感無量です」と歓喜した。後半16分の2点目で昇格を確信したという指揮官にとって、自身5度目のPOで初めてつかんだJ1切符。12年千葉、15年愛媛、19年山形、22年岡山でPO進出しながらも昇格には届かず。「4度はじき飛ばされて、もう2度と勝てないんじゃないかと思ったこともあった」。
それでも挑戦をやめなかった。岡山に来て変わったことはないが「弱かった部分を自分の中でさらけ出して、整理してやってきた」。練習から選手に全てを出し尽くすことを求めたのもその1つ。妥協を許さない姿勢が、自身とクラブの大きな1歩につながった。【永田淳】