オリックス古田島成龍投手(25)が2日、大阪・舞洲の球団施設で契約交渉を行い、ジャスト5倍の3500万円と大幅昇給を勝ち取った。(金額は推定)
1年目で50試合登板の大台に乗せ、2勝1敗、24ホールド、防御率0・79と新人王級の働きぶりをみせた。2日現在で今季チーム最高の昇給率に「すごいですね」と目を丸くした。
入団時の契約金を学生時代の奨学金の返済や車の購入に充てたことで「ほぼなくなっちゃったんで、税金に充てたいです」と苦笑い。ただ「(社会人時代の)去年もお金が全くなかったんで。嫁にもクリスマスプレゼントを何もあげてないですし、そこはあげたいなと思います」。支えてもらった家族へも恩返しする。
来季は首脳陣から先発への転向を告げられており、理想は「球数を投げられる投手」だ。コーチから「先発でどのくらい投げられるの?」と問われ「150球はマストでいけますかね」と返したという。「やるからには開幕ローテは目標にしていきたい。積極的に失敗したい」と気合十分。規定投球回のイニング数(143回)も知らず「それぐらいフレッシュに、ですね」と笑った。
背番号は97から、今季で現役を引退した比嘉(1軍投手コーチ)の35を引き継ぐ。「来年はいろいろと変化するので、本当に新しい気持ちで新人と変わらないような気持ちでいって。正直、負けるのは僕は嫌なので。本当にどんどん勝っていって日本一になれるように頑張ります」。若きチームの元気印が、来季は新たな持ち場で暴れ回る。【古財稜明】
▼古田島が400%アップの3500万円で契約更改。2年目に昇給率400%は史上5位タイで、オリックスでは20年中川の300%を上回る球団史上最高となった。また、古田島はドラフト6位で入団。ドラフト5位以下の新人選手では、05年三瀬(ソフトバンク=7巡目)の400%に並ぶ最高昇給率。