広島野間峻祥外野手(31)が25日、マツダスタジアム内の球団事務所で契約交渉を行い、1200万円増の年俸8000万円で更改した。今季、6年ぶりに規定打席に到達したことで「(球団から)10円もらいました、即金で」と10円硬貨を手に会見場に姿を見せ、報道陣を笑わせた。
開幕1番でスタートした今季は、2番や3番を任され、7月5日中日戦では自身初の4番も務めた。打率2割7分1厘、1本塁打、28打点。粘り強い打撃でつなぎ役を担うとも、チームが急失速した9月は打率1割9分と不振に陥った。「“おまえごときが”と言われるかもしれないですけど、責任を感じています」。悔いが残るシーズンの終わり方に厳しい表情をみせた。
18年以来の規定打席到達にも「申し訳ないくらい、監督、ヘッド、首脳陣に気を使って取らせてもらった。来年は自分で取れたと胸を張って言えるように頑張りたい」と強い体をつくり直して、絶対的レギュラーの座を狙う。
広島外野陣は、若手が20まで秋季練習を行い、22日には新外国人サンドロ・ファビアン外野手(26=レンジャーズ)の獲得が発表された。シーズン最終戦に新井監督がファンに誓ったように、来季はよりチーム内競争が激しくなる。「危機感を持ってやらないといけない。本当に外野手全員に負けないようにやるだけかなと思います」。契約を更改した11年目のシーズンへ、決意を新たにした。【前原淳】