中日大野雄大投手(36)が21日、ナゴヤ球場で契約交渉に臨んだ。今季9試合2勝6敗、防御率4・87。4年契約の最終年だった左腕は、減額制限を超える60%ダウン、1年契約1億2000万円でサインした。同投手は20年に国内FA権の取得条件を満たしたが行使せず残留。同年オフに年俸3億円プラス出来高5000万円の3年契約を結び、20年にオプション条件をクリアしたことで24年まで複数年契約が延長されていた。
「この2年、何もできていない。その中で契約してもらえた、成績、結果でかえしたい」。大幅ダウンも納得して来季の契約を結んだ。球団からも来季の先発ローテへの期待を伝えられ、「自分の長所はそこ。規定投球回を投げられたら充実感がある。それをもう一度やりたい」と3年ぶりの規定投球回到達を誓った。
中日は今年のドラフトでは1位で関大・金丸夢斗投手(21=神港橘)、2位に西濃運輸・吉田聖弥投手(22=伊万里農林)と即戦力左腕2人を指名権を得た。「個人として強力なライバル。(2人の加入は)チームとしてうれしい。金丸選手が元気なら(ポジションを)奪われる。(小笠原)慎之介も(ポスティングで)抜けるかもしれない。左のローテを安定して守れる投手がいなくなるのは痛い。競争で底上げできたらと思う」。一回り以上年の離れたサウスポー2人の加入を15年目へのモチベーションにした。(金額は推定)