米大リーグ機構は、26年公式戦からの導入を視野に入れ、19球団が参加する春季キャンプを行う13の球場で、自動的に機械がストライクかボールかを判定する「ロボット審判」を試験導入する。AP通信によると、20日(日本時間21日)、ロブ・マンフレッド・コミッショナーがオーナー会議後「26年に導入するのは興味深い。ただ、これは労使協約に基づく問題がある。雇用条件の一部であり、この課題に取り組む必要がある」と話した。本格導入にはMLB審判員協会(MLBUA)との合意が必要となる。
マンフレッド・コミッショナーは、春季キャンプでの試験結果を評価した上で、今後の方向性を決定するとした。「この試験には2つの観点がある。球団側がどう考えるか、そして選手側がどう感じるか。その両方を整理する必要がある」。既にマイナーリーグの3Aでは導入されているが、メジャーリーグでの反応を確かめる。「メジャーリーグの全選手にチャレンジシステムがどのようなものかを体験する貴重な機会になると考えている。すべての球場で行うわけではないが、すべてのチームがこのシステムに十分触れる機会を得られる計画がある」と話した。
マイナーでのストライクゾーンは、ホームプレートの投手側と捕手側の中央部を通過する位置で判定されている。今季から、ストライクゾーンの上限が、打者の身長の51%から53・5%に引き上げられた。下限は27%のままだった。今季前半は、カードの最初の3試合でロボット審判をフル使用し、残り3試合は人間の審判の判定をベースとして、判定に異議を唱える「チャレンジ」の際にロボット審判を活用していた。6月25日以降は、すべての試合がチャレンジ制度となった。