<東京6大学野球:早大4-0明大>◇優勝決定戦◇12日◇神宮
早大が、明大との東京6大学野球連盟14年ぶりの優勝決定戦を制し、2季連続のリーグ優勝を決めた。
第9週の早慶戦ではあと1勝で優勝からの2連敗と足踏み。優勝決定戦でようやくつかんだ優勝に、歓喜の輪が広がった。春秋連覇は重信慎之介外野手(31=現巨人)らを擁した15年シーズン以来となる。
2回、1死二、三塁から中村敢晴内野手(4年=筑陽学園)の左前適時打で1点先制。5回には1死満塁から小沢周平内野手(3年=健大高崎)が変化球を捉え、左前に運び適時二塁打とし、貴重な2点を加え、後半への流れをつかんだ。
投げては先発の伊藤樹投手(3年=仙台育英)が力強い真っすぐとキレのある変化球で制球よく打たせてとり、三塁も踏ませぬ好投で、3安打完封勝利で試合を締めた。
今秋は投打でリーグ戦を圧倒した。チーム打率はリーグ1位の2割8分9厘。尾瀬雄大外野手(3年=帝京)、主将の印出太一捕手(4年=中京大中京)、石郷岡大成外野手(3年=早稲田実)、前田健伸内野手(3年=大阪桐蔭)ら、3割を超す選手が並び、ここぞの時には、楽天からドラフト5位指名を受けた吉納翼外野手(4年=東邦)、日本ハムドラフト5位の山県秀内野手(4年=早大学院)が支えた。
投手は絶対的エース、伊藤樹投手(3年=仙台育英)が8試合で6勝1敗、防御率1・80。開幕前の6大学オールスターなどでは打ち込まれるシーンもあり、疲労蓄積が心配されたものの、リーグ戦ではさすがの投球を見せた。右肘のトミー・ジョン手術から復活した田和廉投手(3年=早実)もリリーフで好投。失点を計算できる投手陣も優勝の大きな要因になった。
早大は20日に開幕する明治神宮大会に出場する。春は、大学野球選手権決勝で青学大に敗れ準優勝。その日から全国制覇へとともに、「打倒青学」を目指してきた。指揮をとる小宮山悟監督(59)は、26年11月末までの再任がすでに発表されている。