<スペインリーグ:Rソシエダード1-0バルセロナ>◇10日◇第13節◇レアレ・アレーナ
【サンセバスチャン(スペイン)=高橋智行通信員】公式戦7連勝中と絶好調だったバルセロナが、レアル・ソシエダードにまさかの敗北を喫した。招集していたスペイン代表MFヤマル(17)が負傷離脱したことも大きく響いた。4日前に大勝した欧州チャンピオンズリーグのレッドスター(セルビア)戦で痛めたもよう。
試合は幻のゴールが勝負を左右した。前半13分には敵陣ゴール前で、自らの体に当たったこぼれ球をFWレバンドフスキがボレーでゴールネットを揺らし先制した。しかしVARチェックが入り、直前にあった一連のプレーの際にレバンドフスキのつま先が、相手DFより先に出ていた。人間の目では見つけ出せない、テクノロジーならではのミクロの判定でゴールは取り消された。
フリック監督は、ヤマルの欠場について問われると「高いクオリティーを備えた選手なので、欠場したことは残念だ。代表に参加しないように要請するつもりだ。彼には今日、試合に出る選択肢はなかった。スペインサッカー連盟は正しい判断を下してくれると確信している。私もかつてそのような状況に陥ったことがあるし、彼らが決めることだと思う。我々はその決定を受け入れる必要がある」とコメントした。
また、ゴール取り消しについては「今日は我々の日ではなかったし、攻撃で正しい判断を下せなかった。レフェリーにあまり腹は立っていないが、オフサイドではなかったということを伝えたよ。もしあのゴールが認められていたら試合は大きく変わっていただろう」と冷静に振り返った。
不運が重なったが、Rソシエダードの激しいディフェンスの前に枠内シュートはゼロという結果の通り、攻め切れなかったのも事実だった。公式戦8試合ぶり、リーグ戦6試合ぶりに敗北を喫した。今季無得点で終わるのは、公式戦17試合目にして初となった。