<明治安田J2:山形4-0千葉>◇第38節◇10日◇NDスタ
J2の今季最終節で、モンテディオ山形がJ1昇格プレーオフ(PO)進出を決めた。千葉に4-0の大勝。FWディサロ燦シルヴァーノ(28)、MF土居聖真(32)の途中加入コンビがそろって得点した。7月14日の第24節終了時点では13位だったが、3週間の中断明けから12勝1敗1分けで勝ち点「37」を積み上げ、4位でPOホーム開催権までつかんだ。PO準決勝は12月1日に行われ、ホームで5位岡山と対戦する。
山形が前半で勝負を決めた。今季最多入場者数を更新する1万9316人の後押しがあった。開始2分、早々にDF安部が加入後初ゴールでネットを揺らすと、同27分にディサロがPK、その4分後には土居がこぼれ球を右足で押し込み、計3得点。歓声が絶え間なく響いた。渡辺監督は「サポーターがものすごい、圧倒的なホーム感を作ってくださった」と感謝した。後半35分にはMF坂本亘がダメ押しの4点目。一丸で勝利へと突き進んだ。
8月の中断明けから、破竹の勢いで勝ち点を積み重ねた。なかでも2点目を決めたディサロは加入後14試合に出場し8得点、3点目を決めた土居も加入後14試合で5得点を決めている。ディサロは「いいものがあった中に、少しアクセントを加えることができたのかなと思います」と控えめに振り返った。2人の決定力が快進撃に一役買った。
クラブ記録を再び更新する9連勝締めでPOに臨む。一昨季はJ1参入POの2回戦で熊本と、昨季は昇格PO準決勝で清水と引き分け、昇格を逃した。三度目の正直となる今季は、準決勝をホームで戦える。ディサロは「足りなかったところはより突き詰めて、できているところはより磨いて、備えたい」。土居は「僕らのサッカーをぶつけるだけです。ホームでやれるのでしっかり楽しんで、みんなとまた1つになって戦えればと思います」と意気込んだ。J1まであと2勝。昇格をつかみ取るまで、勢いを止めない。【浜本神威】
▽DF安部(前半2分に先制ゴール)「全員でつかみ取った勝利。まずは自分たちを褒めたいです」
▽MF坂本亘(後半35分にダメ押しの4点目)「勝てて良かったというのが一番。(POに向けて)1人1人、日々手を抜くことなくやってきたので、それを継続するだけです」