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【高校サッカー】東福岡3年ぶり23度目V「点を決めないFW」伊波樹生「とっておいた」先制弾


東福岡高校が東海大福岡を2-0で下し、3大会ぶり23度目の優勝を達成しました。試合は前半拮抗していましたが、後半15分にFW伊波樹生が先制点を決め、試合を優位に進めました。伊波はこれまでケガに悩まされながらも成長を遂げ、この試合で輝きました。指導している平岡道浩監督のもと、東福岡は名門復活を果たし、新たなスタイルで挑みました。また、2年生FW山口倫生も途中出場から追加点を挙げ、勝利に貢献しました。彼もケガを乗り越え、チームのために尽力しました。

東福岡対東海大福岡 後半15分、先制ゴールを決めて喜ぶ東福岡FW伊波樹生(撮影・菊川光一)

<全国高校サッカー福岡大会:東福岡2-0東海大福岡>◇10日◇決勝◇博多の森陸上競技場

東福岡が東海大福岡を2-0で下し、3大会ぶり23度目の優勝を決めた。前半は拮抗(きっこう)した展開だったが、後半15分に沖縄市出身のFW伊波樹生(3年)の県大会3ゴール目で先制した。高円宮杯U-18プレミアリーグ西地区で激闘を経験してきた実力を見せて快勝。昨年12月、25年間コーチを務めてから昇格した同校初のOB指揮官、平岡道浩監督(46)の改革で名門復活を果たした。

   ◇   ◇   ◇

“琉球ストライカー”伊波がけがを乗り越えて、大仕事をやってのけた。後半15分だった。自慢のサイド攻撃から、前線に50メートル5秒8の快足で猛ダッシュ。絶妙スルーパスを受け「個人でいくだけだった」と、先制の値千金弾を決めた。参戦する高円宮杯U-18プレミアリーグ西地区では無得点だが「『点を決めないFW』と言われてきたが、選手権のためにとっておきました」。県予選3得点目を奪って、大一番で輝いた。

悔しさをバネにした。これまで腰椎椎間板ヘルニアに泣かされ、スタメンに定着したのは今年9月から。それでも、平岡新監督の指導で新しいことに挑戦。「人間学を学んだり、サプリメントを使って栄養を捕ったり、新しい筋トレ器具を使って変わりました」。沖縄から覚悟を持って進学した東福岡で成長。ハーフタイムに指揮官からの「ここじゃ終われないぞ」というゲキに応える一撃だった。

平岡監督は就任1年目で3大会ぶりの全国選手権切符をつかみ「サイド攻撃を徹底して、大事にしたい」と意気込む。同校生え抜き指揮官のタクトで一丸となり春の新人大会、夏の高校総体予選と4強で散った借りを返した。【菊川光一】

○…2年生FW山口倫生(れい)が県予選初ゴールで貢献した。後半34分に途中出場。サイドアタックから浮き球パスに反応して右足で追加点を決めた。伊波と同じく、右足疲労骨折や肩の亜脱臼などけがが多かったが、努力が報われた。中学は福岡U-15でプレー。ユースにも昇格できたが「日本一部員が多いトップレベルで競争したかった。後悔していない」。東福岡でもまれて、成長著しい。

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