日本ハム伊藤大海投手(27)が8日、球団OBのパドレス・ダルビッシュ有投手(38)とエスコンフィールドで再会した。あこがれの大エースが初来場した本拠地で、世界一に輝いた23年WBC以来の対面に感動。グラウンドやウエートルームでは一緒に体を動かしながら質問攻め。今後の野球人生をさらに飛躍させるヒントをもらった。
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伊藤は目をキラキラと輝かせていた。午後2時19分にダルビッシュがエスコンフィールドのグラウンドに降り立った。宮西とともに軽く体を動かす一挙手一投足を一塁側ベンチから見つめ、途中から一緒にグラウンド上に立って話もした。
伊藤 ダルさんも「全然、自分がここにいても違和感ない」って言っていましたけど、なんか本当にそんな雰囲気はありました。
23年1月、ダルビッシュに志願して米国で合同自主トレを行い、同年3月のWBCではチームメートとして世界一奪還を果たした。対面は、それ以来。まさかの本拠地エスコンフィールドで実現し、マウンド上では記念撮影もしたが、不思議とお互いに違和感は感じず、会話も自然と弾んだ。
伊藤 「このマウンド、どう? 投げやすい?」みたいな会話もありましたし、「ここは結構すぐホームラン入るんちゃうん?」みたいな話もあって、そうですねって返して(笑い)。そんな感じでした。
グラウンドから引き揚げた後はウエートルームに同行した。すでに伊藤はトレーニングを終えていたが、大先輩が行うメニューの一部を一緒に行いながら、いろいろと質問攻めした。
伊藤 長くやられている秘訣(ひけつ)があると思い、現状の体の状態や(今後は)体をどう持っていくとか(を質問した)。やっぱり年々(体の)可動域が狭くなってきて難しくなってくるとおっしゃっていた。僕は、今そこに気づけるとさらに良くなるのかなと感じた。明日からまた意識してできたらと思います。
有意義すぎる、あこがれの人との再会はやっぱり刺激的だった。自分だけではない。チーム全体が目を輝かせたレジェンドOBの存在を間近で見て、また1つ大きな目標を持てた。
伊藤 本当にみんな興奮していたと思う。そういう選手になれるように、僕も努力していきたい。
これからの野球人生の活力を得た、特別な1日となった。【木下大輔】