侍ジャパンの才木浩人投手が「世界一」の誓いを立てた。7日が26歳の誕生日。「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」の開幕戦(13日、オーストラリア戦)が行われるバンテリンドームで、休日返上練習に参加し、決意を新たにした。あす9日と10日に予定されるチェコ代表との強化試合(バンテリンドーム)で、大会前ラストマウンドに上がる見込み。日本代表のエース格が世界の頂に導く。
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才木を中心に、バンテリンドームがハッピーな空気に包まれた。マウンドを使って約10分間の投球練習を終えると、中堅の大型ビジョンに「HAPPY BIRTHDAY」の文字とケーキの絵、さらに才木の顔写真が映し出された。サプライズは続き、日本ハム清宮からアカペラでバースデーソングを熱唱された。「ビックリしました。(清宮の歌声は)すごい美しいなと思ってました」と白い歯をこぼした。
26歳の誕生日を侍ジャパンで迎えた。「野球人としても人としてもより一層成長できるように。アラサーに突っ込んだんで、野球人としても、人として成長できるように日々精進していきたい」。誓いはでっかく「世界一」だ。「誕生日になった月に世界一になれたらすごくうれしい。もちろんそこを目指して、いいスタートを切れるように頑張りたい」と気合十分だ。
先輩のチャレンジにも勇気をもらった。阪神青柳がポスティングシステムでメジャー移籍を目指すことに「すごいこと、すごい勇気がいることだと思う」と感心。「向こうでも結果出してもらえるように頑張ってほしい」と願ってやまない。
入団から8年、青柳から先発の調整法や練習に取り組む姿勢など多くを学んだ。今季エース格に成長した右腕は「僕の中では財産。今後、下(後輩)に伝えていけるように」と力を込め、自覚を示した。「チームの中心となって戦いたい気持ちはある。同い年の村上、佐藤輝とか、そういうメンバーが中心となっていけば、どんどん強くなる」。青柳の教えを胸に、ニューリーダーとしてチームをけん引する覚悟を明かした。
侍ジャパンでも「エース格」の期待を受けている。あす9日と10日に予定されるチェコ代表との強化試合で大会前ラスト登板に臨む。10月12日のCSファーストステージDeNA戦(甲子園)以来の実戦となるが、この日は実際のマウンドを使った投球で入念に状態を確認した。「自分のボールをしっかり投げることがまず第一。反応とか特徴を見ながらつかんでいければ」と引き締めた。阪神森下とのタテジマコンビで投打に奮闘。必ず世界一をつかむ。【古財稜明】