オリックス岸田護新監督(43)が高知秋季キャンプ2日目の6日、今季不振に終わった山崎颯一郎投手(26)の復活に乗り出した。
厚沢投手コーチ、牧野投手コーチとともに「3対1」の超密着レッスン。まず午前のブルペンでフォームや姿勢を確認した。場所をサブグラウンドに移した午後の個別練習でも、同じく「3対1」で1時間以上にわたって修正を図った。
「今年は背中をけがしたり、今は体も大きくなってバランス的にちょっと崩れている。手足も長いので、少しのズレがみんなより大きくなっていく」
指揮官は前職投手コーチの経験を踏まえ、身ぶり手ぶりも交えて熱血指導。通りがかった水本ヘッドコーチが「ええなあ3対1で。絶対うまくなるよな」とよく通る声で盛り上げた。
山崎は今季1軍登板は序盤7試合のみ。53試合に投げリーグ3連覇に貢献した昨季に比べ、戦力になれなかった。98キロに増量中の右腕は「球に力が伝わってないもどかしさがずっとありながら投げていた。このキャンプで解消したい」と首脳陣の心遣いに感謝した。
チームの救援防御率2・67はソフトバンクに次いでリーグ2位。ブルペン陣はマチャド、ペルドモの助っ人勢を筆頭に多才で、山岡も来季はリリーフに専念する方針。そこに山崎が戻れば心強い。「やっぱりパワーがある。理想はどこまでもすごい球を投げてくれれば」。岸田監督も最速160キロの剛球が戻った姿をイメージした。【大池和幸】
◆派遣 オリックスは海外2カ所のウインターリーグに10選手を派遣すると発表した。オーストラリアでは斎藤、高島、小野をメルボルンのチームに派遣。台湾のアジアウインターリーグでは「NPB WHITE」として権田、大江、芦田、堀、内藤、横山聖、杉沢の7人を派遣する。