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【阪神】来年1月1日付けで新部署「野球振興室」設置 今季で引退秋山拓巳がシンボル、BA就任


阪神タイガースは、野球の普及と振興を目的に「野球振興室」を新設し、引退した秋山拓巳氏をベースボール・アンバサダーに任命しました。球団本部長である嶌村聡氏が少子化以上に減少する野球人口を課題とし、秋山氏を中心とした野球振興を進める方針を明かしました。秋山氏は普段の野球教室での好評を背景に、野球振興室の旗振り役を務める予定です。活動内容には小学校での「ゲストティーチャー」や独立リーグチームとの連携が含まれ、中学生大会「タイガースカップ」の全国展開も視野に入れています。

秋山拓巳(2024年9月29日撮影)

阪神が日本の野球振興に一層力を入れる。来年1月1日付で、球団に新たな部署の「野球振興室」を設置。同室長を務める嶌村聡球団本部長(57)が取材に応じ、今季限りで現役引退した秋山拓巳投手(33)をベースボール・アンバサダー(BA)とし「旗振り役」を任せることを明かした。

野球振興事業により本腰を入れ、推進を図る狙い。嶌村本部長は「野球人口は、少子化のペース以上に落ち込んでいる。本当に大きな課題として取り上げて、注視してやっていきます」と説明。そのシンボルをBAと命名し、阪神一筋15年の右腕に白羽の矢を立てた。

「(秋山氏は)普段の野球教室でも受けがいい。気が優しくて、力持ちみたいなイメージがあって。(野球振興に)非常に興味のある子。野球振興室の旗振り役というか、イメージキャラクターのように」

初仕事は来年1月、小学校を訪れる「ゲストティーチャー」を予定。連携を続ける独立リーグチームの指導や、女子チーム「阪神タイガースWomen」の指導など、年間を通してさまざまな活動を行っていく。

「野球振興室」は女子野球、アカデミー、普及振興事業の3部門で構成。具体的な施策として「ゲストティーチャー」の実施回数を増やし、中学生の大会「タイガースカップ」は四国、北陸まで広げて出場チームを増やすことも視野に入れる。独立リーグ球団との連携もより強化していく。

今年、日本海L・石川に派遣され、監督を務めた岡崎太一プロスカウト(41)は、来季も指揮官を継続する。「選手が『岡崎さんを監督に呼んでくれてありがとう』と球団社長に言ってくれているみたい。他のチームさんにも、どんどんコーチ派遣をやっていきたい」。嶌村本部長は効果を喜びつつ、派遣先を広げていく考えを明かした。

今回の事業プランを聞いた藤川監督も「大事なことです」と前向きな姿勢を見せてくれたという。「90周年を契機にしてやっていこうというのは当然あります。野球の楽しさを、もっともっと分かってもらいたい」。日本球界を代表する1つのチームとしての責任感を胸に、野球振興に全力を尽くしていく。【磯綾乃】

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