関東1部リーグ南葛SCは5日、MF楠神順平(37)が今季限りで現役を引退すると発表した。
滋賀県出身で、野洲高(滋賀)時代には1学年下の乾貴士(現J2清水)らとテクニックを生かしたパスでゴールに迫る「セクシーフットボール」の主力として高校選手権で県勢初優勝をつかんだ。同志社大を経て10年に川崎Fに入団。同5月のG大阪戦でハットトリックを達成した。13年にC大阪、16年に鳥栖に移籍し、同年7月にはオーストラリアAリーグのウエスタン・シドニーへ。18年に清水、同年7月から山形。20年3月に南葛SCへ加入した。
Jリーグ通算155試合出場13得点などの実績を挙げた。
クラブを通じて発表したコメントは以下の通り。
今シーズンを持ちまして、サッカー選手を引退することを決意しました。
野球部のキャプテンで野球をやらせたかったであろう父親の気持ちとは裏腹に、私が幼稚園の時にJリーグが開幕し、三浦知良選手の虜になり、サッカーに夢中になっていきました。三浦知良選手の真似をしてずっとドリブル練習をしていたのを今でも覚えています。
小学校、中学校、高校、大学でサッカーを通じてかけがえのない友だちがたくさんできました。
川崎フロンターレでプロ生活をスタートし、セレッソ大阪、サガン鳥栖、ウエスタンシドニーワンダラーズ、清水エスパルス、モンテディオ山形と6チームでプロとしてサッカーすることの喜びや苦しみ、栄光や苦悩、本当に様々なことを経験させていただきました。すべてのチームでたくさんの思い出があり、心から尊敬できる人たちと一緒に仕事ができて、本当に幸せでした。
そして、南葛SCというポテンシャルを秘めたクラブで5年間、仕事をしながらサッカーをさせていただき、新たなチャレンジをしながらも刺激のある毎日を過ごせました。このクラブで引退することができて本当によかったです。
サッカーをしないことが日常になることがまだ想像できないですが、今はやりきった気持ちとちょっとの寂しさとが入り混じっています。ですが、後悔はないと思えるようなサッカー人生でした。
サッカーを通じて、出会ったすべての人に感謝したいです。本当にありがとうございました。
そして、両親、妻、子供たち、家族がたくさん支えてくれたおかげで常に楽しくサッカーに打ち込むことができました。本当にありがとう。
今年でサッカー選手は終わりますが、これからもサッカーには携わっていくと思うので、どうぞよろしくお願いいたします。
最後に、これを読んでいただいた皆さまの人生がサッカーによってより豊かになることを心から願っています。本当にありがとうございました。
楠神順平
また、左SB下平匠、MF秋山大地、FW森山翔介の現役引退も発表された。