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東京6大学で明大、法大とも涙 試合後の校歌&エール交換に法大・大島監督「6大学のすごさ」


東京6大学野球での法大対明大戦の終了後、感動的なセレモニーが行われた。勝利した明大と敗れた法大の両方が相手の校歌を尊重し合い、涙を流すシーンも見られた。法大の大島監督は、このセレモニーの重要性を強調し、スタンドから応援される喜びを感じたという。明大の宗山塁内野手も、この経験を感慨深く受け止めた。両校の監督や選手が、試合後に互いの健闘を称え合い、プロ野球での成功を誓った。

法大対明大 最終戦を終えて、プロ野球での健闘を誓い合った、左から法大山城、篠木、明大宗山、浅利(撮影・丹羽敏通)

<東京6大学野球:明大6-4法大>◇4日◇第8週第2日

明大-法大の試合後に、涙の“セレモニー”があった。

両校がそれぞれの応援スタンド前に整列。勝った明大の校歌が斉唱されると、法大も明大スタンドの方を向き、明大ナインとともに聞き入った。

「おぉ明治」が終わると、今度は敗れた法大の番。「若き我らが…」と校歌斉唱が始まり、今度は明大ナインも法大の三塁側スタンドを見て、聞き入った。

プロ野球の日程の関係上、第7週、第8週、第9週といずれも1カードずつしか組まれないことで、このセレモニーが実現した。

法大・大島公一監督(57)も涙を隠そうともしなかった。

「試合後のセレモニーを見ているだけで、ちょっと感激してしまって。6大学のすごさというか、明治さんも法政もみんなが応援して、校歌を聞くだけで…。校歌をグラウンドで聞ける幸せって(この上)ないですよね。早慶の選手たちは毎回やれますけど、なかなかこういう機会ってないんですよね。選手たちにも相当な財産になっていると思います」

監督の涙を横で目撃した吉安遼哉主将(4年=大阪桐蔭)も「あらためてスタンドを見ることってなかなかなかったんですけど、最後にこうして見ると、こんなにも多くの人が、もう優勝がなくなったのに応援してくれているのがすごくて。やっぱり最後までやりきらないといけないなっていうのをすごく感じました」と共鳴した。

楽天にドラフト1位で指名された明大・宗山塁内野手(4年=広陵)もグラブを脇に挟み、両手を前に組んで2つの校歌を聞いた。

「この神宮で4年間、すごく成長させてもらったなというのを、スタンドを見ながら振り返っていました。応援がどれだけ大事かっていうのも試合に出させてもらってすごく感じたことなので。感謝の気持ちと、これまでを振り返っていろいろいろ感慨深いというか、そういった思いで見ていました」

直後に退任を表明した明大・田中武宏監督(63)をしみじみとした表情で眺めていた。

その間、無人になった両校ベンチではメンバー外の選手たちの代表が、丁寧にベンチをふいていた。【金子真仁】

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