<明治安田J1:東京0-2湘南>◇第35節◇3日◇味スタ
湘南ベルマーレMF阿部浩之(35)が敵地FC東京戦で、J1通算300試合出場を達成した。
2-0の後半34分から途中出場すると、圧力を高めてくる相手に対して攻守に安定感をもたらし、試合を締めた。
チームは前半から相手を圧倒し、主導権を握って勝ち切った。今季初の4連勝をJ1残留争いの佳境で。「要因は分からないですけど、グループ戦術、連動した動きが攻撃も守備もできているのは間違いない」と確かな手応えを口にした。
自身の300試合出場については「うれしいです」と喜び「やっとか、という感じですね」とも語った。
プロ13季目。12年に関西学院大からガンバ大阪に加入すると、川崎フロンターレ、名古屋グランパスなど強豪を渡り歩き、主要タイトルを7個、獲得した。
その経験値はクラブでもずぬけている。「数字は後から付いてくるもの。長くできて良かったなという感じです」と、しみじみ。その経験を若手にも惜しみなく伝えてきた。
この日、先制点を奪ったFW鈴木章斗(21)も、阿部からの助言が生きたと明かしたように、多くの選手から頼りにされている。「ちょっとでも(数字を)伸ばせるように頑張りたい。全部、勝てるようにやるだけです」と落ち着き払い、残り試合を見据えた。【佐藤成】