<YBCルヴァン杯:名古屋3(5PK4)3新潟>◇2日◇決勝◇国立
雨中の死闘を制した名古屋グランパスが、21年以来2度目の優勝を飾った。前半31分と42分にFW永井謙佑(35)が決めながら、後半新潟に追い付かれて延長に突入。延長前半3分に再リードしても同後半6分に再び失点する激動の展開となったが、最後はPK戦の末に勝利した。
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主将で守護神のGKランゲラックが、優勝とMVP獲得で有終の美を飾った。
18年から名古屋でプレーし、今季限りでの退団を発表している元オーストラリア代表は、新潟に押し込まれた場面で幾度となく好セーブ。PK戦では2番手として成功もして、3失点しながらのMVPに選出も納得のパフォーマンスで名古屋に5つ目のタイトルをもたらした。「優勝することで最高の終わり方ができると思っていた。それができて本当にうれしい」。名手は充実した表情で話した。
名古屋での7シーズンのうち4シーズンでリーグ戦フルタイム出場を果たし、それ以外の年も守護神の座を譲ることはなかった。21年に記録した823分連続無失点は、今も破られていないJリーグ記録。リーグ239試合出場は、184試合のストイコビッチを大きく上回る名古屋の外国人選手歴代1位という数字も貢献度の高さを物語る。そんな功労者のために、周囲は「ミッチのために」を合言葉に団結。チームとしての戦いを強調する主将は「正直あまり心地よくなかった」とも口にしたが、優勝でのフィナーレには「いい完結の仕方ができた」と満面の笑みを浮かべた。