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仙台育英・山口廉王の運命の日…オリックス3位指名に「うれしすぎるリアクション」のち感謝の涙


仙台育英の山口廉王投手がプロ野球ドラフト会議でオリックスから3位指名を受けました。山口選手は指名を受けた際、感激の涙を流し、感謝の思いを語りました。彼は、これまで支えてくれた多くの人々への感謝を胸に、期待に応えたいと公言し、仲間達の前で喜びを分かち合いました。また、指導者の須江監督は山口の努力や仲間との励まし合いの姿勢を称え、この成果が皆の力の結晶であることを述べました。この指名は、山口にとっても仙台育英の仲間たちにとっても重要な転機となる出来事であり、彼らの今後のさらなる活躍が期待されます。

28日、指名あいさつを受けた仙台育英・山口廉王(右)とオリックス・小松スカウト

24日のプロ野球ドラフト会議で、仙台育英(宮城)・山口廉王投手(18)がオリックスから3位指名を受けました。現地で取材した記者のコラムです。

   ◇   ◇   ◇  

運命が動いた日。いつもテレビ越しに見ていたドラフト会議、吉報を待つ場に初めて居合わせた。須江航監督(41)と、笑顔はありながらも緊張した面持ちの山口、それに続き、仲間たちが入室してくると、須江監督が談笑し、場の空気を和ませていた。

それでもやはり1巡目…2巡目…この独特な緊張感に私さえものまれそうになっていた。そして、呼ばれた名前。今や「うれしすぎるリアクション」とオリックスファンを筆頭に話題になっているシーンに、立ち会った誰もが心を奪われた。ふと横にいる野球部の仲間に視線を向けると、自分のことのように目頭を熱くする仲間もいた。きっと山口がしてきたたゆまぬ努力を隣で見てきたからだろう。

会見が始まる前に、両親の元へ駆け寄った。そのまま会見に臨んだが涙が止まらなかった。その涙の理由は「感謝してる人が多くて…その期待に応えることができた気持ちが多くて…」とまた涙。言葉を詰まらせながら答えた。

「甲子園に連れて行けなくて…いい経験をして次の代につなぐこともできなかったけど、このドラフトで勇気づけたいという気持ちがあった。チームとしても活気が出て良かったんじゃないかなと思います」。常に注がれる周りへ思いやりの言葉に、彼の純朴で優しい人柄が垣間見えた。

胴上げが終わり、少し静まったホールで須江監督から部員へ一言。「本人の3年間の努力、家族の支え、仲間とのライバルとして励み合う姿勢、その全てのたまもの。ここにいる誰かひとりでも欠けていたら今日の山口の3位はないのかもしれない」とたたえながら、現チームの選手たちの背中も押した。

あの運命の日は山口本人はもちろん、携わった仲間にとっても転機となったかけがえのない日。名前を呼ばれた瞬間のことを忘れずに、置かれた場所は違えど変わらず仲間とも刺激し合いながら、1歩ずつ夢の舞台へ向け歩んでいく姿を見せて欲しいと願う。【高橋香奈】

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