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【阪神】藤川監督、初指導は釣り好き椎葉剛「釣りざお」例えに腕のしなりと火の玉ストレート伝授


阪神の藤川球児新監督が、就任後初めて選手への直接指導を行いました。秋の甲子園練習で、椎葉剛投手を中心に指導を行い、「釣りざおのように投げる」など独自の比喩を用いてアドバイスしました。藤川監督は椎葉のキャッチボールを何度もチェックし、フォームの改善や投球の力強さを追求しました。また、椎葉が「軸足から連動して腕を振れる」と効果を実感したと語り、今後のトレーニングに意欲を見せています。藤川監督のユニークな指導方法が椎葉に好影響を及ぼし、今後の活躍が期待されます。

藤川監督(右)の前でキャッチボールする椎葉(撮影・加藤哉)

釣りざおのように投げろ! 阪神藤川球児新監督(44)が予告通りに動いた。25日の甲子園秋季練習。キャッチボール中の椎葉剛投手(22)のもとへ歩み寄った。就任後、選手への直接指導は初。「彼らが受け入れられればアプローチをかけられる」と指導宣言していた右腕に身ぶり手ぶりの「球児塾」を開いた。

   ◇   ◇   ◇

1度は離れた。そして遠投の距離まで離れると再密着。投手陣のキャッチボールが終わっても椎葉は1人、相手を高橋から奥野トレーナーに代え続行した。ここで指揮官から提案。軸足でステップを踏んでから投球する練習を開始した。うなりをあげる椎葉のボール。「今、(ボールが)伸びてるでしょ?」と捕球したトレーナーに確認するシーンも。椎葉も「下から連動して気持ち良く腕を振れる」とうなずいた。

ブルペンに視察に行った藤川監督は三たび椎葉のもとへ。キャッチボール相手も江草2軍投手コーチ、片山1軍ブルペンコーチ兼ブルペン捕手と変更。指揮官は椎葉チェックと打撃練習チェックを行ったり来たり。椎葉は結局、約1時間もキャッチボールを続けた。

途中、釣りざおを扱うように腕をしならせて投げるようアドバイスするなど、さまざまな「例え」を用いて理解を促した。「僕は人にアプローチする時はどの角度から話せば伝わるのかなと考えている」。椎葉は釣り好きという偶然には「面白いですね」。今季1軍登板なしにとどまった昨年ドラフト2位の背中を「時間はかかるけど必ず良くなる」と押した。

最速159キロの触れ込みで四国IL・徳島から入団した22歳。ただ、プロ入り後の直球の威力は物足りない。「(今までは)ボールを(手先で)なめていた。釣りざお(を振る時)は(支点で)止まってパンっと(さおが)走る」と納得した様子。「キャンプでも続けていきたい」と腕を振る感覚を染みこませるつもりだ。「球児色」が出た火の玉教室だった。【中野椋】

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