今季で3年契約が切れる中日ライデル・マルティネス投手（28）の引き留めに、井上一樹新監督（53）が直接出馬する考えを明かした。今季は60試合に登板して2勝3敗43セーブ、防御率1・09。2年ぶりのセーブ王に返り咲いた守護神に、自慢の「コミュ力」を駆使して戦力維持に努める。
10日に就任した新指揮官は「絶対的なストッパーなので、残ってほしいのは紛れもない事実。スペイン語はできませんから通訳を介してになる」と説明。「立浪（前監督）さんが注ぎ込んだ愛情を（交渉で）感じないということがないように。丁寧に接していきたい」と引き締めた。11月のプレミア12でキューバ代表に選出されているとみられ、日本に継続滞在中の右腕との直接対話を熱望した。
野球情報サイト「ベイスボルFR」で9日、マルティネスの中日残留はないと予想され、複数球団と交渉し、すでに年俸800万～1000万ドル（約11億6000万円～約14億5000万円）を提示されていると報じられた。球団は残留交渉を継続中。井上監督は「どういった形になるか分かりませんが、策がないか」とハートを射止めるプランを錬り、来季の浮沈を左右する大仕事に乗り出す。【伊東大介】
