J1アビスパ福岡の長谷部茂利監督（53）が今季限りで勇退することが13日、分かった。J関係者によると、他クラブを含む新天地での指揮が濃厚。単年契約のため支障はない。
就任4年目の昨季、磨き上げた堅守速攻でアジア王者の浦和レッズ撃破でルヴァン杯制覇に導き、クラブにJ参入28年目の初タイトルをもたらした。
20年に就任以来、長谷部監督は「結果で上回ったほうがいいチームなんだ」と、勝負に徹してきた。クラブは02年からJ2で4年、J1で1年で昇降格する5年周期を繰り返した。通算20年で合計4度にも上った。だが、毎年主力が大量流出する中、マネジメント能力や選手能力を引き出す優れた手腕で「エレベータークラブ」から救い、J1定着させた。
昨季クラブ史上初の7位、天皇杯4強も成し遂げた多大な功労者だが、就任5年でクラブを去ることになった。
◆長谷部茂利（はせべ・しげとし）1971年（昭46）4月23日生まれ、横浜市出身。サッカーは本郷小時にFC本郷で始める。本郷中－桐蔭学園高－中大。94年V川崎（現東京V）入り。川崎F、神戸をへて市原（現千葉）で03年に現役引退。J1通算183試合出場で6得点。06年に指導者に転身。神戸ヘッドコーチ、千葉監督代行などを務め、18年からJ2水戸、20年に福岡の監督に就任。173センチ、69キロ。血液型A。
