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【サッカー】「サッカーの女王」ブラジルのマルタが涙のわけを語る 代表キャリアに幕


ブラジル対米国 試合後に顔をおおうブラジルのマルタ。右はエリアス監督(ロイター)

<パリオリンピック(五輪):サッカー・米国1-0ブラジル>◇10日(日本時間10日)◇女子決勝◇パルク・デ・プランス競技場

【パリ=佐藤成】ブラジルが米国に0-1で惜敗し、銀メダルに終わった。3度目の決勝進出も悲願の金メダル獲得はならなかった。

今年限りで代表引退を表明しているマルタ(38)は涙を浮かべてメディアに対応した。04年アテネ五輪、08年北京五輪に続く3度目の銀メダルを獲得し、「誇りに思う」と胸を張った。

ブラジルの前評判は高くなく、日本と同組だった1次リーグC組も3位で通過。マルタ自身は第3戦スペイン戦で危険なプレーによりレッドカードを提示されるなど、批判にさらされた。それでもチームは粘り強く戦い、準決勝ではスペインに雪辱を果たして16年ぶりにファイナルの舞台に戻ってきた。「このメダルは、ブラジルの女子サッカーを見て私たちが持つ誇りの回復を表している。もっと評価される必要がある」と訴えた。

長く世界の女子サッカー界を引っ張ったレジェンドがブラジル代表から退く。06年から5年連続でFIFA最優秀選手を受賞。女子ワールドカップ(W杯)には03年から6大会連続で出場し、歴代最多の17得点を記録した。6度目の五輪となった今大会では、日本戦で代表通算200試合出場を達成した。

「サッカーの女王」と称されるマルタは「何が起こるかわかりません」としながら「おそらく公式戦では、W杯ではもう私がプレーすることはないと思う」と今大会が最後の公式戦になることを明かした。ただ、今後もブラジル女子代表には関わり続ける意向を示した。「何らかの形でセレソンに貢献し続ける。これは私の人生だから。サッカーが私をサッカーから遠ざけることはないから。そして私はこの世代に何らかの形で貢献するよう努力するつもりです」と伝えた。

その歩みがブラジル女子サッカー界の発展と重なる。涙ながらにこう振り返った。

「14歳のときに家族と別れ、女性のスポーツとしてみなされていなかったこのスポーツに身をささげ、しなければならなかった全てのことを思い出します。誰かがこのプロセスを始めなければならなかったので、私は何らかの形でそのプロセスに貢献し、参加できたことを非常に誇りに思います」

悔しさの涙ではなかった。「私はここで感謝と幸せの気持ちで泣いています」。今大会、これまでの代表での戦いで乗り越えなければならなかったことを思い返すと自然とあふれ出てきた。アーサー・エリアス監督からは「感謝を伝えたい。彼女の名前はサッカーの歴史に残り続ける」とたたえられた。マルタと試合中に衝突してできた顔の傷を「勲章です。世界に私だけですから」と誇らしく話す選手もいた。多くの人々から愛されたマルタの輝かしい代表でのキャリアが幕を閉じた。

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