【ナント(フランス)28日(日本時間29日)=佐藤成】準々決勝進出を決めたパリオリンピック(五輪)サッカー男子日本代表が、1次リーグ第2戦マリ戦から一夜明け、ボルドーから第3戦イスラエル戦(30日=日本時間31日)の開催地、ナント入りし、調整した。
初戦のスペイン戦で相手の悪質なファウルを受けて右足首を負傷したMF平河悠(23=ブリストル・シティー)がピッチに姿を現して順調な回復ぶりをアピールした。
ランニングシューズでジョギングをした後には、ボールを触ったり、スパイクに履き替えてかなりスピードを上げたりするメニューにも取り組んだ。
状態について「ケガした時は、この五輪で出場するのはもう難しいだろうなという気持ちが大きかった。メディカルの方の力も借りつつ、少しずつピッチに戻ったりと回復が予定より、はるかに早い状態。自分でもビックリするくらい日に日に良くなっている。自分でもよくわからない」と驚異の回復力を見せている。
負傷後初めてピッチで行ったこの日のトレーニングについても「できる範囲は想像しているより多くできた」と手応えを示した。
平河流の荒療治が五輪の舞台でも生きるはずだ。山梨学院大時代は「足首は(プレーを)やりながら治すタイプだった。病院に行かずに、(診断などが)分からない状態でやるのが日課だった。人工芝もボコボコなリーグだったし、耐久性は強いのかな」と過酷な東京都1部リーグ時代を振り返った。
そんな経験から痛みには強いといい「(五輪中の復帰に)希望をもっている。全てはチームのために行動したい」と準々決勝以降で活躍するための準備を進める。