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大谷翔平、パワーや正確性かみ合わせた豪快25号 新たな指標「ブラスト率」もトップレベル


ホワイトソックス対ドジャース 1回表ドジャース無死、右中間へ本塁打を放ち笑顔でタッチを交わす大谷(撮影・横山健太)

<ホワイトソックス0-4ドジャース>◇26日(日本時間27日)◇ギャランティードレートフィールド

【シカゴ(米イリノイ州)26日(日本時間27日)=斎藤庸裕】ドジャース大谷翔平投手(29)が、球団新記録となる10試合連続打点をマークした。「1番DH」でホワイトソックス戦に出場し、2試合連続となる25号先頭打者アーチ。打点を挙げ、球団の歴史に名を刻んだ。打率、本塁打、打点の主要3部門の打撃3冠が近づいており、今季から新たな指標としてMLB公式サイトで公開されている「ブラスト率」もメジャートップレベル。打者としてあらゆる面で、傑出した能力を証明している。

    ◇    ◇    ◇

屈指のパワー、スイングスピード、正確性をかみ合わせた1発だった。大谷は右腕フェディーの失投を逃さず、カットボールをバットの芯で完璧に捉えた。両手で力強く振り抜き、右中間席中段まで運ぶ豪快弾。「シンプルにストライクを振るのが一番のポイント。そこさえできていれば、ある程度いいスイング、いい構えができている証拠だと思います」。基本とする意識は変わらない。好球必打で甘い球を打ち砕いた。

10戦8発。勢いづく打者大谷の非凡さを証明するのが、今季途中からMLB公式のデータサイト「ベースボール・サバント」で公開された「ブラスト率」だ。一定の速いスイングスピードで、どれだけ正確に捉えられるかを示す指標で「最も価値のあるスイング」とも定義される。試合前の時点で大谷のブラスト率は、打球にコンタクトした場合は27・6%で2位。ヤンキース・ジャッジにわずかに及ばないが、ブラスト数102はメジャートップだ(米25日現在)。

この日の1発は、スイングスピードが76・5マイルで、捉えたボールは90・9マイル(約146キロ)。比較的遅い球速から、113・9マイル(約183キロ)の打球速度をたたき出せたのは“ブラスト弾”と考えられ、力強さとボールを捉える正確なスイングが、高いレベルで組み合わさったといえる。

さらに、心理戦でも上回った。カウント3-2からホ軍の右腕フェディーは「彼は盗塁もできる。後ろに控える好打者を踏まえれば、四球を出すと厳しい」と、ストライクを投げる意識があったことを明かした。今季既に16盗塁で成功率の高い大谷は、出塁すれば足を使える。必然的に相手投手は、特に1番打者の第1打席で四球は避けたい。投手心理も理解する打者大谷からすれば、ストライクの確率も高いと頭に入れていたことは想像に難くない。

試合開始から1分半もたたない間に2試合連続の先頭弾をマーク。10試合連続打点の球団新記録を打ち立てた。「ランナーがいる状況が多いですし、自分自身のアットバット(打席)をまず継続していくのを一番に考えているので、その結果、打点がついてきているのかなと思います」。最高峰のリーグにいながら、打者に必要なあらゆる要素でトップレベルになりつつある。異次元の打席が続く。

◆メジャーの新しい指標 スイングスピードのデータなどから導き出された「スクエアアップ率」と「ブラスト率」の注目度が高まっている。

「スクエアアップ率」はバットスピードと投球の球速から求められる打球速度の理論上の最大値に対して、実際の打球速度がどれほど近かったかを示す指標。芯で捉える技術と相関し、「スクエアアップ率」が高いほどバットの芯で捉えている。一般的にスイングスピードが速い=強振すると芯を外す可能性が高くなるため、「スクエアアップ率」の上位はアラエス(パドレス)ら軽打の巧打者タイプが多い。

「ブラスト」は「スクエアアップ率×100+スイングスピード(マイル)が164以上の打球」。つまり、スクエアアップ率もスイングスピードも平均82以上という正確かつ速いスイングで捉えた打球を示す。この数値が高まれば、長打の可能性が高くなる。ブラスト率2位の大谷は「スクエアアップ率」も長距離タイプの中では40%で上位の14位(ジャッジは36・1%で55位)。より速いスイングで、より正確に捉える-。相反する要素を高い確率で体現している。

▼大谷が10試合連続打点。ドジャースでは55年キャンパネラらがマークした球団記録の9試合を更新した。連続試合打点の大リーグ記録は1922年グリムス(カブス)の17試合。ちなみに日本では86年バース(阪神)の13試合が最長。

▼大谷が2試合連続で先頭打者本塁打。日本選手では過去にイチローが2度、松井稼が1度記録しているが、2試合とも初回表に放ったのは大谷が初めて。大谷の先頭打者本塁打は通算9本目となり、日本選手では松井稼に並ぶ2位(1位はイチローの37本)。

▼大谷がシーズン100安打に到達。出場試合数ではチーム82試合目、自身79試合目がともに最速。昨季のチーム90試合目、出場88試合目を上回り、6月中の到達も初めてだ。

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