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【大学選手権】「ここで腐ってはいけない」完全復帰の仙台大・渡辺一生 ピンチを力に自己最速更新


星槎道都大対仙台大 仙台大先発の渡辺(撮影・小沢裕)

<全日本大学野球選手権:仙台大9-0星槎道都大>◇10日◇1回戦◇東京ドーム

仙台大(仙台6大学)が7回コールド勝利で2年連続の初戦突破を果たした。先発は5日発表の侍ジャパン大学代表選考合宿にも選出された左腕エース渡辺一生投手(3年=日本航空・BBCスカイホークス)。初の東京ドームのマウンドに「最初は緊張して制球が乱れてしまった」と立ち上がりに苦戦し、3回表まで毎回ランナーを背負ったが得点は許さず、5回無失点で勝利に貢献した。

   ◇   ◇   ◇

待ち望んだ瞬間が、初めて踏んだ東京ドームのマウンドで訪れた。2点リードの5回。味方の失策から招いた1死三塁のピンチが、渡辺一の心に火をつけた。星槎道都大・菊地への3球目で152キロ。既に60球を超えていたが、自己最速を1キロ更新した。カウント1-1からのクロスファイアはボールとなるも、そこから低めの変化球を続けて降らせ空振り三振。続く那波には150キロ連発でドームをどよめかせ、最後はスライダーで空を切らせた。「全国の舞台で最速を更新できてうれしい」と笑顔で振り返った。

1年秋の明治神宮大会で全国デビュー。だが、左肩や肘のけがを繰り返し、今年3月にようやく本格復帰した。苦しい期間、2学年上の川和田悠太投手(22=現三菱重工East)が「師匠」だった。「打者の反応を見て考えながら投球しよう」と助言を受けた。リハビリも兼ねた打撃投手で投球の組み立てを培った。自身もけがにも苦しんだ川和田の背中は大きかった。「(川和田さんは)けがの時期に人一倍努力していた。ここで腐ってはいけない」と勇気をもらった。

渡辺一は最初に入学した高校ではチームになじめず、日本航空(山梨)の通信課程に編入。クラブチームで野球を続けた。「成功するため」と決して下は向かなかった。「目の前の試合を1個ずつ勝って日本一をとりたい」。完全復帰を遂げたエースが、仙台大を初の頂点へと導く。【木村有優】

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