カメルーン、最後に意地＝０２年以来の勝利、ブラジルから―Ｗ杯サッカー

　１９９０年イタリア大会以来の決勝トーナメント進出はならなかったが、カメルーンは胸を張ってカタールを後にする。アフリカ勢で初めてＷ杯でブラジルを倒した。相手が控え選手中心とはいえ、ソング監督は「明るいところに目を向けることが必要だ」と前を向いた。 　ブラジルの技術の高さの前に防戦一方だった。危険なエリアにパスを何度も通されながら、ＧＫエパシを中心に粘り強く耐えた。浴びたシュートは自分たちが放った３倍の２１本。誰一人集中力を切らさず、はね返し続けた。 　チームの奮闘に最高の形で主将が応える。後半ロスタイム、右クロスにアブバカルがうまくＤＦ２人の間に入り、頭で決勝点。２００２年日韓大会以来の勝利を引き寄せるゴールに喜びを爆発させ、ユニホームを脱いでしまった。この日２枚目のイエローカードを提示されたが、納得したように主審と握手を交わし、ピッチを去った。 　「誇りに思う。ブラジルに勝てることを示せた」。マンオブザマッチに選ばれたエパシはチームの思いを代弁した。　（ルサイル時事） 【時事通信社】 〔写真説明〕ブラジルに勝利し、サポーターにあいさつするカメルーン代表＝３日未明、ルサイル