脅威与えた突破力＝ベンタンクール孤軍奮闘―Ｗ杯サッカー・ウルグアイ

　ウルグアイはベンタンクールが孤軍奮闘した。圧倒的な運動量で攻守に躍動。司令塔として推進力をもたらし、危ない場面では球際の強さを発揮してピンチの芽を摘む。敗れはしたものの、劣勢の中でチームに勇気を与えるプレーが光った。 　最大の見せ場は前半３０分すぎ。センターサークル内からドリブルで前進し、そのまま中央を強引に破る。３人を抜き去って相手ＧＫと１対１。シュートは好セーブに阻まれたが、寄せてくる相手を物ともしなかった。重戦車のような突破は脅威であり続けた。 　２０１５年にアルゼンチンの名門ボカ・ジュニアーズの下部組織からトップチームに昇格。以来、ユベントス（イタリア）、トットナム（イングランド）とエリート街道を歩んできた。代表ではバルベルデとのコンビネーションで中盤を支配する。チームの心臓として欠かせない存在だ。 　４大会連続の１次リーグ突破に向け、ガーナとの最終戦は勝利が最低条件。苦しみ抜いて初戦を制した前回大会を引き合いに、「後れを取ってもうまくやれた。対戦相手を尊重し、いつもと同じようにプレーする」。２度の優勝を誇る古豪を引っ張る２５歳が、浮沈のカギを握る。　（ルサイル時事） 【時事通信社】 〔写真説明〕ポルトガル戦でドリブル突破を試みるウルグアイのベンタンクール（中央）＝２８日、ルサイル（ＥＰＡ時事）