よみがえる昨年の悪夢＝マクガフまた乱調―プロ野球日本シリーズ・ヤクルト

　連覇へ王手をかけるはずだったヤクルトだが、勝利目前で暗転した。１点リードの九回、抑えのマクガフが乱調でサヨナラ負け。今季３８セーブの守護神が、力なくグラウンドを引き揚げた。 　四球と送りバントで１死二塁。まずかったのはこの後の守備だ。西野の投手強襲の当たりをはじいたのは仕方ない。だがボールを握ると、焦ったのか一塁へ悪送球し、追い付かれた。相手に傾いた流れを止められず、４番吉田正に本塁打でとどめを刺された。高津監督は「取れるアウトは取らないと勝てない」と険しい表情だった。 　マクガフは昨年の日本シリーズでも失敗があった。第１戦で２点リードの九回に登板し、３失点で黒星。第５戦でも打たれて負け投手となった。「状態はとてもいい。多くの登板機会をもらえるように頑張りたい」と話していたが、昨年の悪夢を再現したようなシーンとなってしまった。 　オリックスとの対戦成績は五分となった。「勝つか負けるか分からないが、全力で戦いたい」と話した高津監督。守護神の起用法でも頭を悩ませそうだ。　（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕９回、オリックスの吉田正（左奥）にサヨナラの２点本塁打を打たれたヤクルトのマクガフ＝２７日、京セラドーム 〔写真説明〕９回、オリックスの吉田正（右奥）にサヨナラの２点本塁打を打たれたヤクルトのマクガフ＝２７日、京セラドーム