２度目の頂点に挑む湯浅＝「Ａｍｉ」世界を魅了―世界ブレイクダンス

　２０２４年パリ五輪で初めて採用されるブレイクダンスの世界選手権が２１、２２日にソウルで開催される。女子で日本のエース、湯浅亜実（ダンサー名・Ａｍｉ）は２度目の頂点を目指す。 　１８年に世界最高峰大会「Ｒｅｄ　Ｂｕｌｌ　ＢＣ　Ｏｎｅ」の初代女王に輝き、１９年は第１回世界選手権で優勝。トップダンサーの地位を確固たるものにした。今年は非五輪競技・種目が中心の国際総合大会、ワールドゲームズを制すなど、実力は頭一つ抜けている。 　ブレイクダンスを始めたのは小学校高学年。背中や肩を使って回転する「ウインドミル」を見て憧れたのがきっかけだった。「面白そう、挑戦したいと思った」。技を習得するたびに達成感を得て、すぐのめり込んだ。 　ダイナミックな演技と繊細な表現力で世界のファンを魅了する。国内外で優勝経験を持ち、小学生の湯浅を指導したこともある日本ダンススポーツ連盟の石川勝之本部長（４１）は「全てが世界のトップレベル。大舞台でも動じない精神面の強さもある」と評価する。 　パリ五輪でのメダル獲得も期待される中、本人は２年後の姿を思い描けないという。「目の前のことに全力で取り組みたい。きのうよりも進歩することを心掛けている」。まだ２３歳。勝敗だけにこだわらず、独特のカルチャーとスポーツの競技性を両立しながら唯一無二の踊りを披露する。　（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕ブレイクダンスの世界選手権に出場する女子の湯浅亜実（ダンサー名・Ａｍｉ）＝２０２１年１２月１３日、オーストリア（Ｍａｒｋｕｓ　Ｂｅｒｇｅｒ／Ｒｅｄ　Ｂｕｌｌ　Ｃｏｎｔｅｎｔ　Ｐｏｏｌ提供） 〔写真説明〕ブレイクダンスの「Ｒｅｄ　Ｂｕｌｌ　ＢＣ　Ｏｎｅ　Ｃｙｐｈｅｒ　Ｊａｐａｎ　２０２２」の福岡予選で演技する湯浅亜実（ダンサー名・Ａｍｉ）＝８月６日、福岡市（Ｊａｓｏｎ　Ｈａｌａｙｋｏ／Ｒｅｄ　Ｂｕｌｌ　Ｃｏｎｔｅｎｔ　Ｐｏｏｌ提供）