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女子63キロ級の堀川、念願の舞台へ=無念の落選経て―世界柔道


 5年前の悔しさが成長の原動力だった。念願の柔道世界選手権に臨む女子63キロ級の堀川恵(パーク24)は、26歳になった。「長い間、なかなか一歩が出なかった」と伸び悩んだ時期を振り返る。  17歳でグランドスラム東京大会を制して華々しくデビューしたが、筑波大進学後は得意の内股を研究されて勝てなくなった。2017年には全日本選抜体重別選手権を制すも、全日本柔道連盟は有望選手がいないとして63キロ級の世界選手権派遣を見送った。「すごく悔しかった。優勝しても実力のうちに入らないのかな」と落ち込んだ。  新型コロナウイルスの影響で試合がなくなった時期が転機になった。所属先の園田隆二監督と、自分の柔道を「組みほどいた」。技に入る前の組み手や試合運びから研究し直し、国内外での好成績につながっていった。  女子日本代表の増地克之監督は「競り合った試合でも最後は勝ちをつかむ我慢強さ、精神面の成長がある」と言う。苦しい展開で諦める場面もあった以前とは違い、世界の舞台に送り出せる選手になったことを認める。  女子の日本は東京五輪で63キロ級だけメダルを獲得できなかった。24年パリ五輪を見据えて海外勢の高い壁に挑む堀川は「ただ遠くを見るのではなく、確実に目の前の一歩をしっかり踏み出そうと思っている」。そう話す姿に、気負いはない。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕柔道のグランドスラム・ハンガリー大会、女子63キロ級決勝の堀川恵(右)=7月9日、ブダペスト(EPA時事)
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