ヤクルト村上、５６号目前に足踏み＝６試合アーチなし―プロ野球

　この夜もアーチを架けられなかった。ヤクルトの村上は４打数無安打に終わり、これで６試合続けて本塁打なし。日本選手単独最多となる５６号を前に、足踏みが続いている。 　高橋宏の力のある直球と、緩急を駆使した投球に翻弄（ほんろう）された。２打席続けて三振を喫すると、七回の第３打席は低めの球をすくい上げたが左飛。九回２死一塁で迎えた第４打席は、Ｒ・マルティネスの初球を振って二ゴロに倒れた。 　１２日のＤｅＮＡ戦で右太ももに死球を受け、守備には就かずに交代した。しかし翌日、２本塁打を放って王貞治（巨人）の５５号に並び、周囲の不安をぬぐい去ったようにみえた。村上自身、死球の影響について「多少はあるけど、動ける範囲なので大丈夫」と話したが、本塁打を量産したそれまでのスイングに微妙な狂いが生じたとしてもおかしくない。安打もここ６試合でわずか２本だ。 　それでも、ここまで何度もチームの窮地を救ってきた主砲。高津監督は「チームの４番だからね。堂々とグラウンドに立って、フルスイングしてくれたら、それでいいと思っている」と変わらぬ信頼を語った。　（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕９回、二ゴロに倒れて最後の打者となったヤクルトの村上＝２２日、神宮