村上、チーム救った４５号＝空振り修正、完璧な一発―プロ野球・ヤクルト

　波に乗れないヤクルトを救ったのは、やはり主砲村上の一発だった。２点を追う六回１死一、二塁で逆転の４５号３ランを放ち、「勝ちにつながる一打を打てた」。勝利に貢献できたことを素直に喜んだ。 　初球の内角高めの速球を空振りすると、スイングを「微修正した」。しっかりと対処し、続けて同じコースに来た球を芯で捉えて右翼席へ運んだ。「あそこまで完璧に打てるイメージはなかった。いいホームランになった」。読みも当たった殊勲のアーチを満足げに振り返った。 　チームは７月の不調を引きずるように、８月に入っても負けが込む苦しい状況。村上の本塁打で何とか勝つ試合も少なくない。杉村打撃コーチは、「素晴らしい精神力。２２歳の若さで、重圧をはねのけて試合に出ているわけだから」と称賛する。 　負けていればＤｅＮＡに３ゲーム差まで迫られていた。７月２日に早々と優勝マジックを点灯させ、貯金も最大２８あったころの余裕は消えた。連覇のカギを握る若き主砲は「優勝することが一番の目標。自分たちの野球をして、目の前の試合を勝つだけ」。気を引き締めるように言った。　（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕６回、逆転３ランを放ち、本塁に向かうヤクルトの村上＝２３日、神宮