好走塁も光った劇的勝利＝嶺井殊勲打で大田生還―プロ野球・ＤｅＮＡ

　６月最後の試合を、劇的に締めくくった。ＤｅＮＡが逆転サヨナラ勝ちで３連勝。殊勲打の嶺井は「いい所に飛んでくれた。何とか抜けてくれと思いながら走った」。興奮冷めやらぬ様子で振り返った。 　１点を追う九回に阪神の抑え、岩崎を打ち崩した。先頭桑原の左前打に続き、大田が同点二塁打。１死後、牧は申告敬遠で一、二塁。柴田が三振に倒れた後、嶺井が外角低めの変化球に食らい付き、しぶとく一、二塁間を破った。 　二塁走者の大田も、これ以上ない走塁を見せた。右翼からも好返球が来たが、頭から本塁に飛び込んで左手を伸ばし、間一髪でタッチをかいくぐった。「決められてよかった」。懸命に走ってユニホームを汚したもう一人のヒーローも、最高の笑顔を見せた。 　４点のリードを失策も絡んでふいにし、立ち込めた敗戦ムードを振り払った。粘り強く戦って阪神と入れ替わり４位に浮上。三浦監督は、「執念が結果につながってよかった。みんなが救われた」。上昇気流に乗って、首位ヤクルトとの３連戦に臨む。　（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕９回、サヨナラの生還を果たすＤｅＮＡの大田（左）＝３０日、横浜