ゴロフキン、健在ぶり発揮＝身上のＫＯで村田沈める―ボクシング世界戦

　素早く踏み込んで放つ強烈なパンチに、巧みな防御。ゴロフキンの動きは、４０歳とは思えない鋭さを保っていた。 　３回には村田のしつこいボディーブローに手を焼く場面もあったが、ペースは掌握。ガードの間からジャブやフックをねじ込み、７回にはロープ際に追い込んで連打を浴びせた。フィニッシュは９回。右の強打でダウンを奪うと、村田陣営がタオルを投入した。 　群雄割拠のミドル級で、長くトップに君臨する。ＫＯ率は８０％を超え、「あえてＫＯで勝つことを選ぶ」が身上。狙い通りに村田を沈め、ＷＢＡのベルトを再び手にした。 　衰えもささやかれる中、健在ぶりを示した。「日本の皆さんに素晴らしいイベントをお見せできて、とてもうれしく思う」。余裕のある言葉が、王者の輝きをさらに増した。（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕世界ミドル級王座統一戦の５回、ゴロフキン（右）に攻められる村田諒太＝９日、さいたまスーパーアリーナ 〔写真説明〕世界ミドル級王座統一戦の９回、ゴロフキン（奥）にダウンを奪われる村田諒太＝９日、さいたまスーパーアリーナ（代表撮影）