中野伸、最年少で５０試合出場＝パリ五輪世代、将来は欧州へ―Ｊ１鳥栖

　Ｊ１鳥栖のＤＦ中野伸哉が、１８歳６カ月１７日で迎えた３月６日の名古屋戦でＪ１通算５０試合出場を達成した。昨年現役を引退した元日本代表の阿部勇樹さんが持っていた最年少記録を２２年ぶりに塗り替えた。「記録を更新したことで何か変わったというのはないが、素直にうれしい」と受け止める。 　歴代トップ１０には日本代表で活躍した稲本潤一（南葛ＳＣ）、内田篤人さん、現代表の南野拓実（リバプール）ら、そうそうたる顔ぶれが並ぶ。中野伸は佐賀市出身。鳥栖の下部組織で育ち、２０２０年８月にＪリーグデビュー。昨季開幕戦では１７歳６カ月１０日でフル出場し、稲本のＪ１開幕戦最年少先発記録を更新した。 　今季リーグ戦は途中出場が多く、現状には満足していない。守備での安定感が光る一方、「もっともっと攻撃の部分で違いを出していけたらいい」。副主将を任されており、チームを引っ張る自覚もにじませる。 　将来の目標は「ヨーロッパで活躍したい」と口にする。自身が中学生だった１７年に、鎌田大地が鳥栖からフランクフルト（ドイツ）へ移籍。これをきっかけに思いが芽生えた。 　有望株が多い２４年パリ五輪世代でもある。記録を通過点に「チームでスタメンを勝ち取って、海外でも活躍してＡ代表の選手になれるように頑張っていきたい」。飛躍への思いを胸に走り続ける。 　◇Ｊ１通算５０試合出場の年少記録 　　選手　　　所属　　年齢　　　　　　　　　達成年 　１中野伸哉　鳥栖　　１８歳　６カ月１７日　２０２２ 　２阿部勇樹　市原　　１８歳１０カ月　９日　２０００ 　３稲本潤一　Ｇ大阪　１９歳　０カ月　５日　１９９８ 　４田中聡　　湘南　　１９歳　２カ月２５日　２０２１ 　５小野裕二　横浜Ｍ　１９歳　３カ月　９日　２０１２ 　６原口元気　浦和　　１９歳　４カ月２３日　２０１０ 　７内田篤人　鹿島　　１９歳　５カ月　２日　２００７ 　８松岡大起　鳥栖　　１９歳　５カ月２４日　２０２０ 　９石毛秀樹　清水　　１９歳　６カ月　２日　２０１４ １０南野拓実　Ｃ大阪　１９歳　６カ月２４日　２０１４ （所属は当時。市原は現千葉） （了）【時事通信社】