田中将、光差す力投＝コロナ禍のチーム救う―プロ野球・楽天

　コロナ禍に見舞われた楽天で、田中将が光を差す力投を見せた。ブセニッツ、西口ら救援陣の離脱が相次ぎ、台所事情が苦しい中で七回まで投げて２失点。先発の役目を果たして挙げた２勝目は、昨年５月以来となる本拠地での白星にもなった。 　調子は良くないながらも粘った。三回無死一、二塁では出力をぐっと上げる。オグレディから１５１キロで見逃し三振を奪うと、２死後は中村をカーブで左飛に仕留めた。ここまで投げていなかった球種でしのぎ、「銀仁朗さんがああいうタイミングで入れてくれた。バッターもここでか、というのは絶対あった」。炭谷の好リードに感謝した。 　チーム活動の停止もあり、普段ならブルペンで調整する登板２日前に休養を強いられた。影響はあったはずだが、マウンドでは感じさせなかった。チームの苦境を救った田中将は「自分が先頭に立ってやるんだという気持ちはある。苦しい時こそ前を向いて声を掛けて、いい雰囲気でやっていきたい」。その気概をしっかりと示した。（了）【時事通信社】