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日本の強み、継承して前進=W杯8強へ課題は残り30分―サッカー・はい上がったサムライ(中)


 サッカー日本代表の森保一監督は、2022年ワールドカップ(W杯)カタール大会を目指して18年夏に就任。W杯初出場を果たした1998年フランス大会以降、チームの立ち上げから、監督交代なしでW杯アジア予選を突破した初めての日本人指揮官となった。  日本協会は2050年までにW杯優勝との目標を掲げる。フランス大会から計算すると、カタール大会はその中間地点。18年ロシア大会で日本の可能性を示した西野朗氏からバトンを受け継いだ森保監督は、日本人の強みを生かすサッカーを踏襲。ボールを保持するスタイルを軸としながら、高速化していく現代サッカーに対応。ボールを失ったらすぐに奪い返す意識を植え付け、速攻に磨きもかけた。  強豪国との勝負を見据える上で、16強入りした過去のW杯からも積極的に学ぶ。02年日韓大会のトルシエ氏の「組織力」、サイド攻撃を阻止する10年南アフリカ大会の岡田武史氏の「守備」、そして果敢に仕掛ける西野氏の「攻撃」をチームづくりに取り入れている。  さらに森保監督が着目しているのが残り30分の戦い方。ロシア大会で球際のデュエル(決闘)に負けた回数を時間帯別に比較すると、後半15分まではフランスやクロアチア、ブラジルよりも少ない。だが後半15分以降は数字が逆転。特にサイドで主導権を握られた。  2―0から逆転されたロシア大会のベルギー戦は、ボール保持率が低下して守備の時間が増え、疲弊したと分析。終盤の消耗を減らすことが、W杯8強入りへの大きなカギとみる。カタール大会出場を決めた24日のオーストラリア戦は、後半にボールを支配して終了間際に2ゴール。成果を感じながら、さらなる改善に取り組む。 (シドニー時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕オーストラリア戦の後半、指示を出す森保監督=24日、シドニー 〔写真説明〕W杯ロシア大会で練習を見詰める日本代表の森保コーチ(左)。右は西野監督(肩書は当時)=2018年6月20日、ロシア・カザン
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