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JOCがコーチ制度刷新へ=各競技の強化責任、より明確に


 昨夏の東京五輪と北京冬季五輪が終わり、新たなスタートを切った日本オリンピック委員会(JOC)が、4月にコーチ制度を刷新する。各競技団体に強化活動を統括するハイパフォーマンスディレクターを新たに設置。各団体の強化責任者を対外的にも明確にし、団体や指導者の意識をより高めるのが狙いだ。  現在の制度は、各団体から推薦された人物をJOCがナショナルコーチや専任コーチとして承認し、国から配分される助成金を交付する仕組み。しかし、実際には強化現場への関わりが薄い人物がナショナルコーチを務めたり、トップ強化を担う指導者がジュニア強化の区分になっていたりするなど、活動実態と役職が一致していないケースも見られた。  役職の活動時間に応じて賃金や謝金が異なる制度を、各団体が柔軟に活用しているという側面もあった。だが、スポーツの価値向上を図るJOCは改善が必要と判断。担当者は「(一般)社会から見ればいびつな形。代表監督がジュニアコーチになっているのは、なかなか説明できない」と競技団体に理解を求める。  今後は明確な強化責任者となるハイパフォーマンスディレクターを各競技で選定し、他の役職も名称を一新した上で適材適所に配置する。将来的には、謝金の上限額を撤廃して成果による変動制にすることや、指導者のステータス向上を図るために表彰制度の導入も視野に入れる。  JOCの担当者は「競技団体や指導者の意識が徐々に変わっていくはず。実力や立場、役割が(役職に)ひも付いていくことになる」と新制度が機能することを期待した。(了)【時事通信社】
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